「E-BOM業務改革」を実現!
海外売上高9割のグローバル展開を支える全社基幹システムを刷新

お客様情報

ヤマハ発動機株式会社
会社名
ヤマハ発動機株式会社
所在地
【本社】静岡県磐田市新貝2500
創立
1955年(昭和30年)7月1日
従業員数
連結 53,977名 / 単体 10,614名(2018年12月末)
事業内容
二輪車事業、マリン事業、特機事業、産業用機械・ロボット事業、その他の事業

導入の背景

ヤマハ発動機株式会社(以下、ヤマハ発動機)は、30の国と地域に140社のグループ会社を有し、連結売上高の約90%を海外売上高が占める日本有数のグローバル企業です。

世界をリードするパワートレイン技術、車体・艇体技術、制御技術、生産技術を核として、二輪車はもとより、マリン製品、特機、サーフェスマウンター(表面実装機)、電動アシスト自転車や電動車いすなど、多様な製品の開発・生産・販売をグローバルに展開し、その製品は180を超える国と地域で販売されています。

既存システムの課題を洗い出し、「E-BOM業務改革プロジェクト」を発足

同社を支えるシステムの中で大半の商材における技術情報のコアとなる設計部品表は、1999年にホストを廃止し自社開発のシステムを使用してきましたが、運用から十数年が経過し事業環境変化への対応やシステム改修の限界などによる課題が出てきました。そこで、2012年に課題の洗い出しから行い、2013年に「E-BOM業務改革プロジェクト」が正式に発足しました。

プロジェクトは同社の主力製品の多くが管理対象であることから、業務側は設計管理と各関係部門から広くメンバーを選出し、システム側は同社プロセス・IT部と同社の情報システムを支えるヤマハモーターソリューション株式会社(以下、YMSL)が参画しました。

選定のポイント

生産性・拡張性・柔軟性の高い開発ツールとして、ECObjectsを採用

設計部品表再構築のシステム選定に際しては複数の製品および自社開発を候補とし半年以上をかけて検討しました。プロジェクトで全体を統括する、モビリティ技術本部デジタル開発統括部長の三辺氏は、「ヤマハ発動機の部品表システムは長年の運用の中で高まる業務要求に応えてきた作り込みがあり、その良さを生かしつつ、新たな業務プロセスを支える機能を盛り込みたかった。」と言います。その結果、長年の運用により蓄積された業務ノウハウを最大限に活用し、かつ新業務プロセスに必要な各種関連情報を集約、活用する機能を効率よく開発するため、自社での開発・メンテナンスを前提とし、日本ユニシスとクラステクノロジーが提案したECObjectsがフレームワークとして採用されました。選定ポイントとして三辺氏は主に以下の点をあげています。

  • 部品表に時間軸を加えたECObjectsのコンセプト
  • DB構造やソースコードを公開しており、自社での開発、メンテナンスのし易さ
  • 日本ユニシスとクラステクノロジー技術者の知見とノウハウ

導入に際して

大部屋開発をイメージした製造・購買・技術一体化の情報作り込み

新システムは全世界で60を超える拠点に展開しており、国内外でユーザ数9,000名となる同社最大規模のシステムですが、最終的なシステムの切り替えは3日間で実施し前後の混乱も殆どなかったそうです。システムのリリースは2段階に分け、Step1として前システム同時並行で一部の新機能を先行リリースし、活用による業務メリットをいち早く出すようにしつつ、Step2として全機能を装備した最終版をリリースしました。

プロジェクトを担当する、モビリティ技術本部デジタル開発統括部デジタルエンジニアリング部設計管理グループリーダーの髙島氏は、「システムを選んで合わせたのではなく、要求にシステムを合わせることができた。ECObjectsの素性の良さだったと思います。また、プロジェクトの体制として社内の各部署からメンバーが参画し、毎週ミーティングを行い情報を共有し合ったことも成功の要因です。」と言います。

導入効果と今後について

多目的用同時作り込み部品表の構築による効果

「開発と各部門の連携」、「設計部品表と関連情報の集約管理」の目的に向け、情報の一元管理化として『多目的用同時作り込み部品表』を構築し、主に以下の効果があげられます。

  • 構想段階からの設計部品表作り込みによる開発~生産準備のLT短縮
  • 設計(E-BOM)と生産(M-BOM)の連携強化
コンカレントエンジニアリングにより、開発効率Upと生産準備LTが大幅に短縮

導入後の具体的な効果の一つとして三辺氏は、「2019年2月の本番稼働以降、コンカレントエンジニアリングがより推進されてきたという実感があります。以前は設計段階での部品表情報はExcelで管理されていたため、関係部署へ設計情報が展開されるのは出図のタイミングと同時期になることがほとんどでした。」

また、「設計ドラフト段階から、部品表を核としたものづくり情報を共有・活用できるようにしたことで、コンカレント性および開発効率を向上することができました。」と言います。

今後について
ビジネスとしては多様化に対応しながらシステム運用は標準化へ

「E-BOM業務改革」として設計部品表再構築による効果に加え、中期計画を見据えた全社基幹システムの刷新により、ビジネスとしては多様化に対応しつつも標準化へ向けた運用が進められています。今後は他システムで管理している製品を統合し対象製品のカバー範囲を拡大・統一する予定です。

「感動創造企業」をめざす同社のグローバル展開を支える全社基幹システムとして今後ますます活用される見込みです。

モビリティ技術本部 デジタル開発統括部長
三辺 氏(前列右)
モビリティ技術本部 デジタル開発統括部
デジタルエンジニアリング部 設計管理G GL
髙島 氏(後列右)
IT本部 プロセス・IT部 ITアプリケーション戦略G 主査
岡本 氏(後列左)
IT本部 プロセス・IT部 ITアプリケーション戦略G
アプリケーション担当 主査 伊藤 氏(後列中)
YMSL エンジニアリングソリューション事業部 PLM部
PLMグループ スペシャリスト 高木 氏(前列左)

ECObjectsを使用したE-BOMシステム図

まとめ

導入前の課題

  • 既存の設計部品表システムの老朽化
  • 事業環境変化への対応
  • 既存システム改修の限界
  • 中期経営計画への対応

導入の目的

  • 開発と各部門間連携の新業務プロセスと体制の刷新
  • 設計部品表を中核に各種関連情報の集約管理
  • 対象製品カバー範囲の拡大・統一と新事業への俊敏な対応

導入後の効果

  • 構想段階からの設計部品表作り込みができ、開発~生産準備のLTが短縮
  • 設計(E-BOM)と生産(M-BOM)の連携強化
  • 運用、保守コストや業務工数の削減
  • 今後の展開に備えた強固な基盤を構築
・掲載された情報は2019年7月現在のものです。事前の予告なしに変更する場合があります。
・本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
・事例は特定のお客様での事例であり、全てのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
・記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。

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