統合化部品表でPDM-SAP連携を実現!
設計と生産をつなぐリアルタイムシステムを構築

お客様情報

東芝キヤリア株式会社

東芝キヤリア株式会社(以下、東芝キヤリア)は、株式会社東芝(以下、東芝)の空調・設備事業部が分社し、世界大手の空調設備機器メーカーである米国キヤリア社の合弁会社として設立されました。
再生可能エネルギーのヒートポンプ技術を軸に、業務用および家庭用の空調システム機器、換気扇、冷凍機、給湯関連機器等の開発・設計・製造・販売を行っています。
世界初のインバータエアコンの商品化などを実現してきた東芝の高い技術力と品質をキヤリア社の全世界に広がる販売ネットワークを通じ積極的なグローバル展開を進めています。

会社名
東芝キヤリア株式会社
所在地
【本社】神奈川県川崎市幸区堀川町72番地34
【富士事業所】静岡県富士市蓼原336
【津山事業所】岡山県津山市国分寺555
営業開始
1999年4月
東芝の空調・設備事業部と米国キヤリア社の合弁会社として東芝キヤリア株式会社発足
従業員数
連結 約6,000名 / 単独 約2,300名(2019年3月末)
事業内容
空調システム機器、換気扇、冷凍機、給湯関連機器等の開発・設計・製造・販売

導入の背景

基幹システムの切り替えに伴い、既存設計システムとの連携ツールを検討

東芝キヤリアの製造拠点は、国内は富士(静岡)と津山(岡山)に2カ所あり、海外は中国、タイ、インドに多数の製造拠点があります。

国内の基幹システムは1970年台にホストで自社開発したシステムを2000年にパッケージへ移行し、顧客の要求や業務に合わせた改修を加え長年運用してきましたが、パッケージのバージョンアップが難しいという問題が出てきました。

そこで、海外拠点の中国とタイでは基幹システムとしてSAPを既に導入していたことから国内にもSAPを導入し、『東芝キヤリアグループのグローバルERPとして統一する』ことを目標とし、2015年より導入プロジェクトがスタートしました。

基幹システムの切り替えに際し課題となるのが既存システムや周辺ツールとの連携です。各連携の対応を検討する中で、経営情報システム部エンジニアリング生産システム担当グループ長の渡邊氏は、「とりわけ設計システムとの連携は重要な課題でした。当初は連携ツールを入れずに自社でシステムを改修しようとSAPを使用している海外拠点へ行って調査しましたが、限られた時間と社内のリソースでは対応できないと判断し、パッケージを利用して連携を実現させようと方針を変えました」と話します。

選定のポイント

SAP連携を伴う豊富なBOMプロジェクトの実績による経験と知見を評価

パッケージ選定は要件の適合性を確認し、海外拠点への展開、自社での開発・保守が可能なことなどを総合的に判断し、ECObjectsを採用いただきました。また、ECObjectsは統合化部品表を中心としたソリューションを展開しており、SAP連携を含めたBOMプロジェクトにおける豊富な実績と、それに伴う技術者の経験と知見についても評価いただきました。

課題である設計と生産の連携実現についてECObjectsでは、設計と生産の溝を統合化部品表の機能により埋めることで真の連携を可能にします。

<ECObjects製品の特長>

  • 統合化部品表機能を活用し、M-BOMを構築(履歴管理、コンフィグレーション、各種入力支援機能など)
  • パッケージの標準機能を多く持ちながらソースやDBを公開しているため機能拡張が容易、自社でのメンテナンスが可能
  • リッチクライアントのGUIによる高操作性
  • 国内外の拠点を問わず同時ライセンスでの利用が可能

導入に際して

ECObjectsの開発はSAP導入プロジェクトと同時並行で行われました。経営情報システム部エンジニアリング生産システム担当後藤氏は、「SAP導入プロジェクトのスケジュールに合わせて作業をしていたため、ユーザ教育が手薄になってしまいました。また、データ移行で考慮できない部分があり苦労しました」と言います。データ移行について最も苦労したという渡邊氏は、「既存システムの自動補正機能が作用せず間違ったデータが移行されてしまいました。また、対象となる製品機種が多く、現存で約3,000、システム登録上で15,000、部品点数は75万点あり、当初はすべて移行しようとしましたが、まずは今後生産する機種、在庫がある機種に絞りました。部品点数の多さに加え共通部品も多く、新旧システムでのチェックとデータの突き合せも大変でした」と言います。

データ移行ツールの改善を図りながら問題となったデータをうまくECObjectsに取り込み、その後のデータ検証作業ではクラステクノロジーの技術者も積極的に対応し乗り切ることができました。

導入効果と今後について

統合化部品表でERPの課題要件を吸収し、シームレスにSAPとの連携を実現

2019年1月に富士事業所がカットオーバーし半年が経過した現在の効果について、具体的な効果測定はこれからとしながらも、「ECObjectsとの連携により、コンカレントエンジニアリング化を実感しました。システムの制約がなくなったことで出図から部品手配まで7日かかっていましたが4日に短縮されました。また、ECObjectsのGUIにより画面の操作性が大幅に向上しました」と渡邊氏は言います。経営情報システム部エンジニアリング生産システム担当参事の若林氏は、「連携効果として、バッチからリアルタイム処理になったことで出図にかかる設計側の時間的制約がかなり緩和されました」と言います。後藤氏は、「生産業務で入力に使用していた大量の紙がメールになり、ペーパーレスになりました。また、ECObjects上からSAPへデータを連携する仕組みを作り、クリック一つですぐにデータがSAPへ反映されるシームレスな連携が実現できました」と言います。

国内拠点間の横展開から海外拠点へのグローバル展開へ

富士事業所に続き2020年には津山事業所への導入が予定されています。渡邊氏は、「富士事業所は量産ですが津山事業所は個別受注生産がメインのため、今回構築したBOM機能を流用して津山事業所でもECObjectsを導入する予定です。また、ユーザから上がっている課題に対応しながらシステムを改良していきたいと思います」と話し、今後の展望について、「これで国内拠点のシステムが統合されるとともに海外拠点ともプラットフォームが統一されるので、将来的にはこのシステムを海外へ展開し、拠点毎に管理しているデータをグローバルで共有できるようにしたいです。例えば、調達や生産の情報をECObjectsで一元管理できればと思います」と話しています。

経営情報システム部 エンジニアリング生産システム担当
グループ長 渡邊 氏(中)
経営情報システム部 エンジニアリング生産システム担当 参事
若林 氏(左)
経営情報システム部 エンジニアリング生産システム担当
後藤 氏(右)

システム概要

まとめ

導入前の課題

  • 基幹システム切り替えに伴う既存設計システムとの連携手段の確立
  • 設計と生産、製造にて分断されているマスタ管理の統一

導入のポイント

  • 設計情報と生産情報の統合管理および連携の実現
  • 国内拠点間の横展開から海外拠点へのグローバル展開

導入後の効果

  • 設計と生産のリアルタイム連携の実現
  • 出図から部品手配のLTが半減
  • 頻発する設計変更データの共有化
  • 国内外グループ会社での共通基盤の構築
  • ペーパーレス化
  • GUIによる操作性の向上
・掲載された情報は2019年7月現在のものです。事前の予告なしに変更する場合があります。
・本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。
・事例は特定のお客様での事例であり、全てのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
・記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。

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